【WK4422・WK4322の特徴と価格】危険なEV充電器工事が多発! 手抜き工事を見抜く方法・不適切な施工3例
手抜き工事や不適切な工事を見抜く方法
今回は、普及率の高いパナソニックEV充電コンセントWK4422・WK4322の特徴と手抜き工事や危険な工事を見抜く方法をご紹介します。
パナソニックWK4422
寸法:H190㎜×W87㎜×D90㎜
定格:250V20A
発売:2012年4月21日
定価:12,210円
色 :ブラック・ホワイト・ホワイトシルバー・シャンパンブロンズ
特徴:簡易カギ付・簡易カギはWK4422全て同じ形状の為、ケーブル盗難防止目的には別途、南京錠を用意した方が良い。
パナソニックWK4322
寸法:H126㎜×W87㎜×D84.6㎜(WK4422比較 H-64㎜・W同じ・D-5.4㎜)
定格:250V20A
発売:2012年1月21日
定価:4,290円
色 :ブラック・ホワイト・ホワイトシルバー・シャンパンブロンズ
特徴:WK4422のカバー無タイプ・シャッター付駐車場などケーブル盗難の心配がない場所での使用に向きます。
WK4322とWK4422の特徴
このシリーズは発売から10年以上経ちましたが、劣化しやすいケーブルや半導体を使用していないこともあり実績から高耐久が証明されています。
車載用充電ケーブルを利用するコンセントタイプで200V・3Kw充電が可能です。
車載ケーブルを利用するので外車を含め、ほとんどの車種に対応可能です。
同シリーズに100V1.5KwタイプのWK4311・WK4411もありますが、近年100Vに対応していない車種が増えていますので避けた方が無難です。
ケーブル付き普通充電器に比べ、見た目は小さく性能が劣るように感じるかもしれませんが、同じ3Kwタイプなら充電速度は同じです。
毎回、ケーブルをコンセントに接続するのが面倒な場合、専用に1本用意して、充電コネクターホルダーも設置すると便利です。
WK4322とWK4422の違い
カバー無がWK4322でカバー有がWK4422で、その他に機能の違いはありません。
カバーの目的はイタズラや盗電防止とケーブルの盗難防止です。
このカバーには付属の簡易カギと自前で用意する南京錠の使用が可能です。
多人数で利用する場合ナンバータイプの南京錠なら合いカギを作る必要なく便利です。
シャッター付きガレージや人目につかない場所への設置ならWK4322でも大丈夫かもしれませんが、人目に付く場所ならカバー付きのWK4422がおすすめです。
WK4322・WK4422の工事材料と方法の違い
本体が同じ機種でも工事店の技術や経験により美観の良い隠蔽配線になるか露出配線になるか確率が違います。
(隠蔽配線は壁内の柱や断熱材の状況で不可能な場合があります。)
ブレーカー、電線、電線管、シール材、ビスなどのグレードもピンキリで、例えば、ビスやバンドもスチール製かステンレス製で約3倍値段が違います。
露出配線前提なら作業も1人で可能ですが、綺麗な隠蔽配線を目指す場合2名必要です。(床下や壁内を1人で無理に引っ張ると大きなスレ傷や伸びが出来やすかったりします)
技術や材料の質の差は耐久性に大きく影響し、設置当初はわかりにくいのですが、3年後あたりから錆びてきたり、防水が弱くなってきたり差がでてきます。
パナソニックWK4422を職人1人で安価な材料を使用した場合と職人2人で高品質の材料を使用した場合で、2万円前後の原価の差になります。
家の建て替え迄の短期間使用で美観にもこだわらない場合や10年以上の長期使用で美観にもこだわる場合など、目的によって選択すれば良いのではないでしょうか。
スマートリハウスEVでは、高品質・高耐久の部材を使用して、見えない所にもこだわっています。
不適切な工事1
まずは、壁内隠蔽配線をおこない壁面設置する例です。
壁内部に電線を通して、本体設置位置に穴を開けます。
次にメーカーは施工説明書では防水効果を高めるためには、オプションの防水ブッシングWK9905Kの使用を推奨しています。
しかし、防水ブッシングを使用していない工事をよくみかけます。
弊社でも稀に外注工事会社に委託しますが、その際、EV充電器工事を多く経験している職人さんでも専用ブッシングの存在を知らない方が多くいます。
より長く安心してご使用いただくために細かな所まで高品質、高水準の工事をこころがけています。
メーカーHPパナソニックWK4422施工説明書は こちら
防水ブッシングWK9905K使用
不適切な工事2
他にも露出配線で設置する場合、コンセントBOXが必要ですが、これも専用のWK9801がありますが、汎用品のコンセントBOXを使用しているケースをよく見かけます。
ひどいのはサイズが合わず、はみ出しているのも見かけます。
充電器を毎日抜き差しする場合、サイズ違いは負荷がかかり、緩んだり外れやすくなり危険です。
専用BOXは防水パッキンが綺麗にフィットするのでコーキングなしでも浸水リスクが低いのですが、汎用品は綺麗に収まらないのでコーキングによる防水が必要になります。
専用のWK9801は黒色系で汎用品のほとんどはベージュ色系なので、一般の方にも見分けやすいです。
専用
専用
汎用 EV充電コンセントWK4322本体より汎用コンセントBOXが小さくはみ出しています。
不適切な工事3
最後に絶対にやってはいけない危険な施工方法が屋外での露出コンセントBOXへ上部接続です。
メーカー施工所にも「警告」必ずお守りくださいと記載があります。
なぜ上部から接続してはいけないのか?
雨水が配線を伝い充電器本体に浸水するリスクが高まるからです。
浸水すると漏電し感電する危険があります! 200Vなので感電死することもあるのでとても危険です。
さらに火災の原因にもなる危険な工事です!
知識がないのか?手抜きなのか?わかりませんが、とても多くの上部接続工事を見かけます。
どれだけシール材で防水しても数年で劣化して浸水の恐れがあります。
また、電線を伝い充電器に浸水するケースも多々ありますので、下部からの接続が基本となります。
いくら本体の上部接続部分をシール材で防水しても数年で劣化しますし、分電盤と充電器本体の間の電線管の継ぎ目やヒビから雨水が浸水して中の電線を伝い充電器本体に浸水する場合があります。
その場合、いくら本体上部を防水しても防げません。
その為、充電器本体より上方から配管する場合、手間と材料が増えますが必ず一旦低い位置に配管して下部接続します。
そうする事により雨水が電線管に侵入しても低い位置の継ぎ目から雨水が抜け本体に到達しません。
Uの字の底部分に水抜き穴を作るケースもあります。
もしも、既に設置していて上部接続されているのであれば、早めの改修工事をおすすめいたします。
パナソニックHP上部接続警告の施工説明書はこちら
危険な例
危険な例
正しくは、充電器本体より高い位置から配線してくる場合、下記写真のように施工します。
正しい施工例
正しい施工例
不適切なEV充電器工事3割?
EV充電器工事の新規参入が急増していますが、屋外コンセントと同じ材料や感覚の施工会社も多くみかけます。
また、EV充電器のホームページの施工事例に間違った施工方法や使用に向かない部材を使用しているにも関わらず、「信頼できるプロ」や「経験・実績豊富」などと掲載している業者も少なくありません。
これからWK4422・WK4322を購入しようとお考えの方は、施工業者選びの基準に壁面隠蔽配線設置の場合、「防水ブッシング」を使用しているか?
露出ボックスを使用する場合、専用のWK9801を使用しているか?
上部配管はおこなっていないか?確認してはいかがでしょうか。
今からあなたもインターネット画像検索でEV充電器施工例を見てください。
なんと3割ほどが不適切な部材や施工方法で驚きます。
EV電気工事は電気工事士の資格があれば適切に出来るとは限りません。
弊社では、入社2年以上なら作業しない営業ですら電気工事士の資格をほぼ持っています。
工事スタッフであれば資格があるのは最低条件でアピールするような事ではありません。
良い施工会社を選ぶには、施工実績の写真を沢山確認するのが大切です。
施工写真が公開されていない場合、避けた方が無難かもしれません。
施工業者との交渉や確認ポイント
全国からお問い合わせを頂きますが、現在、普通EV充電器の対応エリアは東海エリア・北陸エリア・東京都のみとなっております。(V2Hや蓄電池は全国対応です)
東海エリアと東京都は自社施工ですが、他エリアは提携店様の外注工事ですが、普通充電器は工事単価が安い為、施工品質の管理が非常に困難で、指定の材料や工法を守っていただけない事が多く外注工事を中止させていただいております。
エリア外のお客様は施工写真ページを是非、ご覧いただき、お近くの施工店様との交渉にお役立ていただければ幸いです。
値下げ交渉をやりすぎると安価な材料に変更される可能性もありますので、ご注意ください。
①ビスや配管バンドなどの金属はステンレス製か?(スチール製は避ける)
②ブッシングやコンセントBOXは専用を使用するか?(汎用品は避ける)
③作業は何名か?(通線で電線への負担がかかりやすいので1人作業は避ける)
他にもコーキング材の種類・電線皮膜の種類・電線管の種類によって耐久性や美観が変わりますが、一般の方には判別が難しいので、上記3つだけでもご確認いただくと良いと思います。
スマートリハウスEV